注意⚠️ネタバレあり
こんにちは。
保育園児を子育て中の きくちかげつ と申します。
生きてくうえで息抜きを本当に大事にしているわたしは、母や妻である自分を忘れて一人で過ごす時間を意図的に作っています。
今回息抜きができる時間は4時間。
久しぶりに映画鑑賞を楽しむことにしました。
選んだ映画は『夏目アラタの結婚』。
ホラー・サスペンス要素が半分以上、終わりが近くなるに連れ『愛』がテーマになっていく。
そんな映画でした。
詳しく綴っていきます。
『夏目アラタの結婚』原作は漫画
最近は映画よりも漫画を読んでいる時間が多かった(子供が寝静まってから夜な夜な漫画を読んでいた)ので、この作品も漫画から入りました。
もともとは映画のCMを見て気になり始めた作品ですが、漫画が原作と知り読まずにはいられなくなりました。
ビジュアルはホラーな印象なのにタイトルには「結婚」というハッピーな言葉が入っている。
このギャップに惹かれたんだと思います。
漫画家の乃木坂太郎さんの絵がまた魅力的なんですよね。
少女漫画を思わせる美しい主人公たちの顔立ち。だけどどこか男性目線で描かれていると感じるヒロイン:真珠のセクシーな体つき。
そして何より夏目アラタと品川真珠の表情の変化が本当に鮮やかに描かれていて、ツヤのある作品です。
読み進めると、途中ですっかり作品のファンになっている自分に気付きました。
物語としてもよく作り込まれていて、法律や社会問題について知識がないと描けない内容になっています。
時系列で若干わかりにくい部分はありますが、全ての伏線を丁寧に回収しながら最終回を迎えるので、納得できる形で読み終えることができました。
ヒロインの生い立ち、背負う人生、犯してしまった罪が重いので、最後は夏目アラタと品川真珠が無事夫婦となるハッピーエンドで終わってくれて、読み手としても救われた気がしました。
映画は割り切って見るべし
映画は2時間で完結していますが、漫画は全12巻、213話にも及ぶ作品なので2時間では全て読めません。
更に乃木坂太郎さんの、
映画化のオファーがあった頃はまだ連載中だった。キャラクターは生き物でどう転がるか分からないのに、物語の構想を映画関係者に話してしまうと『そうしなくてはならい』とプレッシャーになる。最後をどう迎えるかは映画スタッフに委ねた。
という内容のインタビューを読んだことがあったので、原作と異なる展開があることはある程度予想していました。
大方予想通りで、どうしても物足りなさを感じてしまいました。
人物や関係性を丁寧に描いている漫画を知っているので、はしょってほしくない部分もバッサリいっちゃてるのが残念に感じてしまいました。
特に、最初の被害者の周防英介なんてかなり重要人物なのに、いや、その後の二人の被害者だって品川真珠の刑を軽くする証拠を残したのに、完全に無視されてしまっています。
もうこれは、しょうがない。
監督や脚本家さんもはしょりたくてはしょったわけではない。きっとそうだ。
2時間に収めるために泣く泣くやったこと。そう思わずにはいられません。
最初から「映画は原作のダイジェストみたいなもんだ」と思ってはいたんですが、ダイジェストにしても内容が原作と違ってくると脳が混乱するようです。
伏線も回収されたようでされてないような感覚です。
ここはやっぱり映画は映画、原作は原作、と割り切って見ないといけないと思ます。
映画のガッカリしたところ
あざとい離婚届
一番心のなかで「んなわけないでしょ!」とツッコミを入れたのは、品川真珠の書いた離婚届です。
あざとい位置の字が涙で滲んでいて、
ホントは離婚したくないけどアラタのために泣きながら離婚届にサインした的な演出で、リアリティに欠けていました。
原作の品川真珠は映画よりかなり頭がキレる歪んだ人間なので、涙の跡を離婚届に残すようなことをするとは思えないんです。
ついていた頬杖がカクッと外れるようなシーンでした。
アラタの心情の変化がわりにくい
アラタにとって品川真珠は殺人鬼→つらい過去を背負った少女→最愛の人になるわけですが、映画ではどこから変わったのかが分かりづらいです。
もしかして最後まで辛い人生を生きる殺人鬼としてしか相手してない?と疑問に思うほど。
わたしが鈍感なのでしょうか。
最後のまとめに無理がある
最後、アラタは真珠に「明日結婚式するから来い」というのですが、普通に無理だろと。
刑務所に入ってるんだよ。明日て。
その後、神前式の和装姿の二人が現れるものの、刑務所屋外で佇む真珠も映し出されます。
で、どっち?どっちなの??結婚できたの?できなかったの?
結局わかりません。
そのまま、最後に真珠の回想シーンがあり終わっちゃうので、見た人に委ねるということなのでしょうか…
たぶん結婚できたのでしょうが、アラタの挙式告知は服役終了の前日だったのか??13年経過したとは思えなかったぞ??
俳優さんは素敵でした
やっぱり佐藤二朗さんですね。
個人的に好きな俳優さんです。
原作で癖のあるキャラクターを更に上回ってクセを付けてきました。
アレにオッケーを出してくれる監督、イイと思います。
ウケ狙いの演技にしか見えないんですが、真顔なのでどこか怖い。
夏目アラタ役の柳楽優弥さん、宮前光一役の中川大志さんもなんとなくハマっててよかったです。
品川真珠役の黒島結菜さんはもっとぶっ飛んで欲しかったです。もっと人間臭く表情豊かな真珠が見たかったです。
歯に関しては、マウスピース入れてるんだよなーという目でしか見れなかったです。口元が膨らんでるから。
でも、初々しさが感じられて、映画の真珠はこういう人と思えば腑に落ちる部分もありました。
そして市村正親さんがしっかりと脇を固めていました。存在感抜群。頼りになりますね。
まとめ:なんだかんだで楽しめた息抜きでした
高校の時はWOWOWで毎日のように観ていた映画でしたが、大人になってからはめっきり見る機会が減っていました。
こうして映画館で臨場感を感じながら楽しんだのは何年ぶりか…
覚えていません。
久しぶりに映画を堪能して、こうしてブログで感想を言いたい放題書いて、インプットとアウトプットを一気にできたのがちょっとスカッとしました。
正直、映画の感想はもっと書けますがくどいのでやめます。
息抜き、ガス抜きは本当に大事です。
妻、母である前に一人の人間です。立場なんて忘れて、どうにか一人の時間を作って自分の好きなことをしましょう。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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