子育ての参考になった本。「子育てコーチングの教科書」のレビュー。共感・発見・気付き・学びの宝庫でした。

こそだて

こんにちは!

娘を愛して止まない きくちかげつ と申します。

娘に対していらつくことは多少あります(人間だもの)が、大きな声で怒ることはなく、6歳になった今でもお互い落ち着いて向き合うことができています。

そんなわたしですが、なんとなく「子育てについて知識を得たい」と思い本を探してみたところ、とても素敵な本を見つけました。

心に残したい言葉とたくさん出会うことができました。紹介していきます。

この本はこんな人にオススメです。↓

  • 子育てで疑問や悩みがある。
  • 子育ての参考書を探している。
  • 今の子育ての方法で合っているかよくわからない。

「子育てコーチングの教科書」の著者:あべまさいさん

本の著者であるあべまさいさんは、コーチングのプロが集まる株式会社コーチ・エィで実際にコーチをされているそうです。(現在も勤続されているのかは不明)

企業や個人からコーチングの依頼があると、クライアントの目標や目的に合わせてコーチングを実施。

お子さんは娘さんが一人いらっしゃるそうで、執筆当時は小学校2年生。(本によると、再版された2015年で高3だから、2024年の現在は27歳くらい)

本では、コーチングの経験やスキルを子育てに使うことができれば、より良い育児に繋がるのでは…!?

と奮闘する様子がリアルに描かれています。

コーチングのプロが家庭にコーチングのスキルと知識を活かすとどうなるのか。

娘が一人という点が我が家と重なり、尚更どんどん読み進めることができました。

コーチングとは

そもそもコーチングとは。

一言で表すと、

相手の自発的な行動を促すコミュニケーションのスキル

だそうです。

スポーツ界はもちろん、今や会社にコーチングのプロを招いて研修をする企業もありますよね。

  • 双方向である
  • 個別的に、相手に合わせた関わりをする
  • 継続して関わる

↑これはコーチングの3つの原則なのですが、これだけでも相手に寄り添うことが前提であるスキルということがわかります。

「コーチ=従わなければならない人」と思いがちですが、コーチングのプロに関してはそうではありません。

目標を達成するためにはどうしたらいいのか一緒に考えて行動を促してくれる人。達成の時まで寄り添ってくれる人です。

著者であるあべまさいさんもプロのコーチとしてたくさんの企業、個人から依頼を受け実績を重ねてきた方のようです。

「子育てコーチングの教科書」のおもしろいところ

母としてのあべまさいさんが感じられる

興味があって読み始めたのでもちろんおもしろかったのですが、最後まで飽きずに読めたのは、最初から最後まで母としての立場で文章を書いてくれているところにあると思います。

「母目線」と「コーチングのプロ目線」の両方で執筆されていますが、本の中に随所に感じられるのは、母の持つ温かさや母親らしいせっかちさやかわいらしさ。

コーチングのスキルや知識を兼ね備えていながらも、子育てではちゃんと悩んでいるあべまさいさんに親しみを感じます。

そして、謙虚な気持ちで相手へのリスペクトを忘れないお人柄がよく伝わり、それだけで自分を反省するというか、、、。

自分も娘に誇れるような生き方をしたいと思わせてくれました。

「母」や「子どもを受け止めてくれる人」の実例が多い

あべまさいさんのお人柄や職業柄が影響してか、この本には「いい人」「すごい人」がたくさん出てきます。

  • 娘さんの鼠径ヘルニアの担当医を務めてくれたお医者さん
  • 株式会社コーチ・エィの社長
  • 同僚のコーチ
  • 子育てで迷った時に電話するお友達

他にも実例として登場する人物が何名かいますが、どの人も【聞く力】【受け止める力】があり、世の中にはこんな包容力のある人がいるのか…!と、とても参考になります。

共感したこと

コーチングのプロは育児もスムーズかというとそうではなく、悩むポイントは極々普通のお母さんと一緒です。

挨拶をしっかりできない我が子。

ピアノのレッスンで手首を動かしてしまうクセが直せない我が子。

友達に親切にできない我が子。

我が子の行動・言動に対してどんな声がけをすべきなのか。

親はこうしてほしいと思うけど、それは押し付けになってはいないだろうか。

子どもと向き合うといつも付きまとう親としての疑問。

あべさんご自身も悩みながら子育てをされていたんだなぁと感じます。

そんな中で、ご自身の幼少期の担任の先生の様子を思い出したり、娘さんのピアノの先生が心から子どもに寄り添う姿を見たりして、「教えのプロ」の影響を素直に受けていくあべさん。

悩みを持つ母として共感すると同時に、自分も素直な大人でありたいと思いました。

発見したこと

本の中に出てくるコーチングスキルの基本や考え方、知識に関する内容の中で興味深いものがありました。

コミュニケーションに関するタイプ診断です。

コミュニケーションする上で人によって現れる特性は違い、大まかに4つのタイプに分けることができるというのです。

説明が長くなってしまうのでこのレビューでは割愛させていただきますが、これを頭に入れておくと、苦手な人を見る目が変わるかもしれません。

気になる方はこちらの本が参考になりますよ。(タイプ診断テストも掲載されています。)

大事なのは、人によって優先するものは異なり、それはただの特性であることをよく理解するということ。

私は、同僚の話し出すと仕事の手を止めてしまう50代の女性の方に対して「なぜ仕事よりおしゃべりを優先してしまうのか」とマイナスな見方でした。

でも、特性だと思えば淡々と指摘して対策を話し合えそうな気がしてきました。

タイプ診断も去ることながら、この「マイナスな印象のある相手に対する前向きな気持ち」が芽生えたことが、自分にとって大きな発見でした。

子どもをよく観察してるとどのタイプかわかるかもれません。タイプがわかればその子に合わせた育児が見えてくるかもしれませんね。

ハッとしたところ

この本を読んでいて子どもへの接し方についてハッとしたところがたくさんありました。

一部紹介します。

子どもは必ずしも親に教わろうとしているわけではない

親はつい、子どもに多くの知識や知恵をつけてほしいがために物事を教えがちですよね。

あべさんも娘さんが赤ちゃんの頃に、自宅のリビングと和室の間にある段差の安全な降り方を根気強く教えたんだそうです。

でも結局、娘さんは全く違う方法で自力で降りたそうです。

教わったとしてもそれを実行するかは本人次第。

自分が教えたとおりに行動しないからって目くじらを立てるのは違うなぁと思いました。

子どもの話を「聞いている」か

相手から返ってきたコミュニケーションは、自分が相手に伝えたコミュニケーションの結果である

携帯を見ながら、あるいは家事をしながら子どもと目を合わせずに会話してしまっている時ないですか?

若しくは、子どもの話を「そんなに大した話じゃない」と軽く受け止めてしまったり。

わたしはブログの執筆をスマホでしながら娘の問いかけに適当に答えてしまうときがあります。(良くないとは思いつつ)

娘から見たら私の行動は「話を聞いていない」と見えるでしょう。

話を聞いてくれていないということは、自分の存在を承認してくれていないということになり得るとのこと。

ヤバ。

母として、人として、しっかり娘と向き合わなきゃと思いました。

時には自分のことも「エンジェル・アイ」で見てあげる

相手を無条件で受け入れる優しい眼差しのことを「エンジェル・アイ」というのだそうです。

親であれば、我が子をエンジェル・アイで見る瞬間が多かれ少なかれあると思うのですが、本の中には、時には自分自身のことも無条件に優しい眼差しで見てあげて見てはどうかという記述があるのです。

命がけで産んで、自分の時間を捧げて毎日頑張っている「母」という存在。

わたし(母)たち、ステキ。

わたし(母)たち、かっこいい。

わたし(母)たち、すごい!

学んだこと

コーチングのスキル・知識

「発見したこと」の項で触れましたが、コーチングに関するスキルや知識に関する内容が多いので、子育てだけでなく人付き合いにも役立つ情報を得ることができます。

視野を広げる大切さ

視覚、聴覚、言語感覚、触覚。

人によって優位に働く感覚は違うとのことです。

例えば、勉強で暗記が必要な時、書いて覚えるのか見て覚えるのか、体を動かしながら覚えるのか。人それぞれ合ったやり方がありますよね。

そう。人それぞれなんです。

仕事よりもおしゃべりを優先させちゃう人はきっと言語感覚が優れているのかも。

それだけで善悪は決まらない。事実として優位に働く感覚があるだけです。

苦手と思っている相手も、自分がマイナスのレッテルを貼って「苦手」と思い込んでるだけかもしれません。

コーチングのスキル、知識は子育てにも応用できる場合がある

この本を通してコーチングに俄然興味を持ちました。

無邪気で無垢な子どもにコーチングスキルのそう簡単に通用するわけではありませんが、考え方は参考にしたいものばかりです。

最近?では「チャイルドコーチング」という資格もあるようです。

我が子に対しコーチングしてみたい!!とかそういう強い気持ちはないのですが、コーチングを通して「聞く力」や「受け止める力」を養う事ができれば、もっと子育てがらくに楽しくなるのではないかなーと思います。

まとめ

子どもに関する一般論ではなくて「我が子の子育てに役に立つスキル、知識」を身に着けたいという方にオススメなコーチング。

こちらの本でなんとな〜くかじれば、育児が少し楽になるかもしれません。

わたしは、読み終わったあとに娘に対する見方や接し方が変わりました。

娘の何気ない一言に返事をしたくなりました。

娘の笑顔がもっともっと見たくなりました。

少なくとも私自身は育児に対して本を読む前よりもっと前向きになれました。

世の中の育児を頑張る親御さんにぜひぜひオススメします!

最後まで読んで頂きありがとうございました☺️

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